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今回は『超簡単!』基本のスパイスだけを使用した本格的なバターチキンカレーの作り方を紹介します。
スパイスカレーの中でも一番人気と言っても過言ではないであろうバターチキンカレー。
今回はどれもスーパーに売っている手に入りやすい基本のスパイスのみを使用した、バターチキンカレーの作り方を紹介します。
今回紹介するスパイスは、その他のスパイスカレーを作る上でも必須な定番のスパイスのみを使用しています。
スパイスカレー以外にも使い勝手がいいスパイスがばかりなので、買っておいて他の料理に使用してもいいですね!
※材料・作り方概要は最後へ
調理工程
準備
まず最初に準備として、一口大にカットした鶏もも肉を別途用意している調味料でマリネしておきます。
お肉をヨーグルトで漬け込むと、ヨーグルトの中のたんぱく質が肉の保水性を高めて、仕上がりがしっとりやわらかくジューシーになると言われています。
ジップロックのようなものでつけおいてもいいですが、すぐに使用する場合でしたらボウルなどでも大丈夫です。
このつけおき時間は15分だったり30分だったり色々な時間が言われますが、長くつけておいた方がいいのかなと思っているので最初の段階でつけておきます。
このマリネによる効果もいつか実験できたらなと思います。
油に香りをつける
スパイスカレー作りはおおよそ5つの工程に分かれているとイメージして作っていただけるとわかりがいいかと思います。
まず最初は油に香りをつける工程になります。
フライパンに油と、ホールスパイスであるシナモンを入れて弱火で加熱します。
ホールスパイスはじっくりと加熱することで油に香りが抽出されます。
煮込みの段階でも香りを出すので、焦げる心配の少ないホールスパイスは最初の段階で投入して香りをじっくりと出していきましょう。
シナモンの香りが立ってきたら一度火を止めて、油の温度が下がったらバター半量と生姜とニンニクを入れます。
油の温度が高すぎる状態で生姜やニンニクを投入するとバチバチ跳ねてしまって火傷の危険性があるので、必ず火を止めて一度油の温度が落ち着いてから入れるようにするといいかと思います!
ソースを作る
次にソースを作る工程に入ります。
玉ねぎはみじん切りのパターンも多くありますが、僕は大きく変わることがないと思っているので今回はスライスしたものを使用しています。
このタイミングで塩を入れていますが、塩の浸透圧によって玉ねぎの水分が早く抜けることが期待できるので、時短のためにも先に入れてしまいましょう。
玉ねぎは飴色になるまで炒めましょう。
ということはよく言われますが、正直作るカレーによるなという気もしています。
今回はバターも入って油分が多くなっているので、若干揚げるような感覚で、しっかり目に炒めていきましょう。
しっかり目に炒めることで、玉ねぎのコクを引きだします。
玉ねぎの水分が十分に抜け、しっかり火が通ったらトマトを投入します。
トマトは加熱することによってその独特の酸味を抑えることができます。
それ以外にも加熱することでリコピンを体内で吸収しやすくできるそうで、加熱することで酸味を取り除くだけでなく栄養の吸収率も上がるのでしっかりと加熱して水分を飛ばしていきましょう。
今回はカットトマト缶を使用していますが、ホールでも問題はないです。
基本的にトマトはソースの役割になるので、粒感を残さないように潰しながらしっかり炒めます。
ある程度加熱できた段階でヨーグルトも加えます。
ヨーグルトもトマトも、水分がある程度飛んでまとまりができてくるまで加熱しましょう。
メインの香りをつける
次にメインの香りをつける工程に入ります。
ここでお待ちかね、パウダースパイスさんの登場です。
今回は『基本のスパイス』ということなので、スーパーなどで揃えやすい、「コリアンダー」「クミン」「ターメリック」「ガラムマサラ」を使用しています。
どのスパイスも一般的なカレーの主原料となっているスパイスです。
焦げないよう一度火を弱め、パウダースパイスを投入します。
スパイスカレーの主な香りはこのタイミングで投入するパウダースパイスに依存します。
よくある勘違いとして、スパイスカレーの味が決まらないからあとからパウダースパイスを追加するなんてことを試みたこともある方も多いかと思いますが、あくまでもパウダースパイスは香り付けが主な役割です。
スパイスカレーの味を決めるのはソース作りの段階で入れていた塩です。
味が微妙だったら最後に塩で調整するのでパウダースパイスの入れ過ぎには要注意です。
パウダースパイスは焦げやすいので、軽く火を通して全体がペースト上にまとまったらOKです。
ぶっちゃけこの段階でスパイスカレーの80%は完成しました。
あとはパウダースパイスの香りが逃げないうちにパッパと仕上げていきましょう。
具材を加える
次は具材を加える工程に入ります。
ここまで作ったペーストを焦がさないように、念の為一度フライパンから外しましょう。
軽くフライパンをきれいにしたら、残りのバターを入れ熱し、マリネしておいた鶏もも肉を加えて表面を焼いていきます。
最初に表面を焼くことで、香ばしく、かつ肉の油が閉じ込められるのでジューシーな仕上がりになります。
煮込む
最後に煮込む工程に入ります。
肉にある程度火が通ったらペーストをフライパンに戻し、全体を馴染ませたら水を投入して煮込みます。
スパイスカレーは長時間煮込むイメージを持っている人は多いかもですが、一般的にスパイスカレーの煮込み時間はあまり長くありません。
この理由にはインドの熱い気候上の問題もあり、火の元での作業時間を短くするため
などとも言われますが、1番の理由はパウダースパイスの香りが飛んでしまわないようにだと思います。
この段階でベイリーフを追加して煮込みます。
スパイスカレーでは、ホールスパイスを油で熱するテンパリングという工程をおこなって最後にぶちかけることもよくあるのですが
今回は難しいホールスパイスは使用せず、自宅にありそうなベイリーフを投入して煮込むだけにしておきます。
最後に生クリームを投入して馴染ませたら完成です。
材料(2人前)
- 具材・調味料
- 油:大さじ1
- 塩:小さじ1/2
- ニンニク:5g
- 生姜:5g
- バター:20g
- 玉ねぎ:1/2個
- トマト缶:50g
- ヨーグルト:20g
- 鶏もも肉:200g
- ヨーグルト:分量外
- 塩:少々
- 砂糖:少々
- 酒:少々
- ホールスパイス
- シナモン:1本
- ベイリーフ(ローレル):1枚
- パウダースパイス
- クミン:小さじ1
- コリアンダー:小さじ1
- ターメリック:小さじ1/2
- ガラムマサラ:小さじ1
- 水:180ml
- 生クリーム:20ml
作り方
- 鶏もも肉はあらかじめヨーグルトと調味料につけておく。
- フライパンに油とシナモンを投入し、香りが立つくらいまで加熱する。
- 火を止めて生姜、ニンニク、バター(半量)を入れ、弱火で香りが立つまで加熱する。
- 玉ねぎと塩を加え、きつね色になるまで炒める。
- トマト缶とヨーグルトを投入し、水分を飛ばすように炒める。
- パウダースパイスを投入し、全体をペースト状にまとめる。
- ペーストを一度どかし、マリネしておいた鶏肉を表面の色が変わるくらいまで残りのバターで炒める。
- ペーストを混ぜ入れ、なじんだら水とベイリーフを入れ軽く煮込む。
- 最後に生クリームを加えて軽く馴染ませる。