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少し前から「カレー飲み」と呼ばれるものが巷で話題になっているのはご存知でしょうか。
カレーをつまみにお酒を飲むというお酒好きにはたまらない至高の嗜み。
そう、実はカレーとお酒は相性が抜群にいいのです。
スパイスカレーとなるとさらに相性は抜群。
スパイスの刺激と独特の香りがさらにお酒を進め、僕のような酒好きにとってはそれはもうすごいことになるでしょう。
また、クラフトビールに目を向けるとその原材料としてスパイスを用いているものも多くあります。
コリアンダーやジンジャーなど爽やかな風合いをもたらすスパイスはビールと非常に相性がいいのです。
そこで僕は考えました。
「ビールを使ってスパイスカレーを作れば好きなもの同時に摂取できて一石二鳥だし、スパイスに合う美味いもの同士だから美味しくなるに決まっている」
と。
ということで今回はビールを使用したスパイスカレー作りに挑戦していきます。
※今回使用する材料と作り方概要は最後へ
調理工程
今回はビールで煮込むという前提でスパイスカレーを作っていくのですが、実は本来スパイスカレーはそんなに長時間煮込む料理ではないんですよね。
もちろん各々の作り方や、使う食材次第ではあるかなとは思うのですが、スパイスカレーは煮込み時間を長くしてしまうとその分パウダースパイスの香りが逃げてしまって良くないと言われています。
ただ今回はビールの力を信じて煮込むことで旨味とお肉の柔らかさを出すことが目標なので、欧風カレーのような出来栄えを目指していきます。
準備
と言うことでいつも通り下準備から。
玉ねぎはいつも通りスライスにしてます。
今回は豚ブロック肉を使用していきます。
牛肉の方が適任だったかもですが、ちょっとケチってしまいました・・・
豚肉もバッチリヨーグルトと調味料でマリネしておいて、冷蔵庫で寝かしておきましょう。
油に香りをつける
ここから本格的な調理の工程に入っていきます。
今回は少し珍しいホールスパイスを多く用いています。
煮込みの長いカレーを作るので、加熱することでじっくりと香りを抽出してくれるホールスパイスの相性が良さそうだったので、今回は多く使用しております。
ある程度ホールスパイスが香ってきたら、一度火を止めて温度が落ち着いたら生姜とニンニクを入れます。
生姜ニンニクも軽く火を入れることで青臭さみたいのが抜けるので少し火を入れていきましょう。
ソースを作る
さてここからソースを作る工程。
スライスしておいた玉ねぎと塩を投入して飴色玉ねぎ目指して炒めていきます。
通常のスパイスカレー作りで最も時間がかかる工程っておそらくこの玉ねぎを炒める工程なんですよね。
別に楽しいことがあるでもないし、かと言って放置しすぎると焦げてしまうしなかなか根気がいる場面。
ああ、ビールでも飲みながらやるか。
ちなみに今回のコンセプトとしては水を全てビールに変えてスパイスカレーを作ったらどうなるかと言うもの。
当然玉ねぎに行う差し水も水なんか使わずビール一択。
男は黙ってビール一択。
適度に差しビールを挟みつつ、玉ねぎがいい感じに炒められてきたらトマト缶を投入しましょう。
ここも多少時間のかかる工程なのでビールでも飲みながら炒めていきましょう。
トマトの粒感をなくしつついい感じに炒められてきたら玉ねぎトマトを炒める工程は終了です。
メインの香りをつける
それではパウダースパイスを入れて彩っていきましょう。
やはりスパイスカレーと言ったら主役はパウダースパイスですよねわかります。
今回は煮込み前提だったこともあり、ホールスパイス多めだったのでパウダーは少し控えめなのですが、深みを出せそうなチョイスをしています。
まとまりのあるペーストになるまで、パウダースパイスにも火を入れていきます。
具材を加える
いい感じにまとまってきたら次の工程に入りましょう。
マリネしておいたお肉をぶち込みます。
ヨーグルトをベースにできるように少し多めに入れてマリネしていたので、ここはヨーグルトの水気を飛ばすようなイメージでしっかり加熱して豚肉の表面にも火を入れていきます。
また、欧風な仕上がりを目指したカレーということで、コンソメ顆粒も少し入れておきます。
煮込む
さてそれでは煮込んでいきましょう。
お待ちかね今回の主役のご登場です。
今回はビールで煮込むことでお肉を柔らかく煮込め、さらにコクを出せるんじゃないかと言うことで、黒ビールをチョイスしました。
黒ビールは通常のビールと比べて、コク深い味わいや香ばしい香りが特徴。
比較的滑らかクリーミーで炭酸が弱めなことが多いので、今回にうってつけかもですね。
ちなみに余談ですが黒ビールは焙煎した黒い麦芽を原料として使用しているようで、この黒色はその色によるものらしいです。
原材料や作り方自体には大きな違いはないらしい。
1缶まるまる入れたら蓋をして、1時間ほど煮込んでいきましょう。
最後にコクを出す目的でバターを入れて全体を馴染ませます。
煮込み中に山ほど飲んで、ベロベロに酔っ払ってきたら完成です。
実食
今回はビールもカレーも同時に摂取できて一石二鳥じゃないか、という観点で使用する水分はビールのみでスパイスカレーを作ってみました。
ぶっちゃけて言うとめちゃくちゃ美味しい仕上がりでビビリ散らかしました。
ビールでじっくり煮込むことで味わい深さやコクが出ていて、普段のスパイスカレーとはまた違った新しい味わいでした。
ビールのおかげかまでは定かではないですが、狙い通りお肉も柔らかく煮込めておりいい感じ。
ただし煮込むことでアルコールは飛んでしまって、ビールを同時に味わえている感は全くありませんでした。
まあ作りながら飲めば万事OKですよね。
やはりアルコールは正義だったと言うことが証明されてしまいました。
ぜひ作ってみてください。
材料(2人前)
- 具材・調味料
- 油 大さじ1
- バター 10g
- 塩 小さじ1/2
- コンソメ 小さじ1/2
- ニンニク 5g
- 生姜 5g
- 玉ねぎ 1/2個
- トマト缶 50g
- 豚ばらブロック 200g
- ヨーグルト 50g
- 塩 少々
- 砂糖 少々
- 酒 少々
- ホールスパイス
- シナモン 1本
- クローブ 4粒
- カルダモン 4粒
- ビッグカルダモン 1粒
- ベイリーフ(ローレル) 1枚
- パウダースパイス
- クミン 小さじ1
- コリアンダー 小さじ1
- ターメリック 小さじ1/2
- ガラムマサラ 小さじ1/2
- ブラックペッパー 小さじ1/2
- ビール 1本
作り方
- 豚肉はあらかじめヨーグルトと調味料につけておく。
- フライパンに油とホールスパイスを投入し、香りが立つくらいまで加熱する。
- 火を止めて生姜、ニンニク、を入れ、弱火で香りが立つまで加熱する。
- 玉ねぎと塩を加え、きつね色になるまで炒める。
- トマト缶を投入し、水分を飛ばすように炒める。
- パウダースパイスを投入し、全体をペースト状にまとめる。
- マリネしておいた豚肉を表面の色が変わるくらいまで炒める。
- ビールとベイリーフを入れ60分くらい煮込む。
- 最後にバターを加えて軽く馴染ませる。